だったら厨房の食料を勝手に頂戴することも考えたけれど、どこか気がとがめて外にでる。 空腹感はさらに増していた。 ひどいとはいっても、たしかに食べ物の香りもしていたのだ。 あらゆる人から素通りされて、次の店を探す気力もわかない。 私は出てきたばかりの店の裏に回った。 残飯を漁るのだ。