「お、隆介!」




たっくんが手をあげた。




そこには、ガシっと美亜ちゃんの手を掴んだ隆介君の姿があった。






いつもかっこいいけど、今日は特にかっこいい・・・・・・



黒のレザージャケットがよく似合う。



隆介君の黒髪はいつ見ても素敵だなぁ。







耳に光るピアス。




片方だけ耳に髪をかけている。








「俺、出たくねーんだけど」





ムスっとしてそう言った隆介君の隣で美亜ちゃんは嬉しそう。





「直ちゃん~!ゆかり!今日はライバルだね」







それからしばらくして、龍と依子と虎太郎も到着した。





先生と回ることはできないから、私はみんなと一緒に文化祭を見て回る。





午前中は、ラブラブカップルの在校生の部が行われることになっていた。





予行演習を兼ねて見ておこうということになり、私達はイベント会場へ向かう。





宮崎さんと彼氏のラブラブぶりを見られると思うとわくわくする。





本当はものすごく緊張しているはずの私なんだけど、久しぶりの母校に感動しているのと、みんなに会えた興奮で、緊張がどこかへ飛んでいるようだった。