箱〜Box〜

この戦いの間は白姫にはならない

優しいからきっと傷つく

そんな気がした

「おい、無事か?」

後ろから声がしたから見れば

「カグ、ナナ」

カグとカグに背負われたナナで

「ナナには手当だな」

私の命を対価にヒールをかけた

白姫には影響は無い

私が白姫から消える時間を速めた
ただそれだけだが

「お前は…?」

カグは気づいたか…

「私は黒姫という
白姫の生まれなかった片割れだ」

カグはそれ以上聞けないようだが

「私は白姫を守りたいだけ」

「そうか」

私達の会話は終わり
ナナの手当も終わった、