そしてベッドに近づいた赤ずきんは、さらにびっくりしながら言いました。


「あれぇ?おばあちゃんの耳、どうしてそんなにボーボーなの?」


『ぶっ!』


『ボ、ボーボーって…』


ベッドの中に押し込まれている黒狼と白狼が反応し、そんな2人に狼は両膝で蹴りを入れました。


「それはね、お前の声がよく聞こえるようにだよ」


ヤスリを擦っているかのような粗い声の新宿2丁目仕立てです。


「でもおめめが、ギラギラ光っているのはどうして?」


ちっ、めんどくせーなと思いながらも狼は答えました。


「それはね、お前の顔がよーく見えるようにだよ」