Love*Note~先生に恋した21ヶ月~

彼は立ちあがると、その場でもたもたしていたあたしの肩に手を置き、ハンカチの上に座らせた。



彼はすぐ横の草の上に直に座り胡坐をかく。




『そっちこそ汚れちゃうよ。それ高そうなのに…』




ピシッと着こなしたスーツのお尻は、たぶん汚れてしまうだろう。



夜露で草は少し濡れている。




「こんなの安もんだから気にすんな。所詮安月給なもんで」



ハハッと笑いながら、ビニール袋から中身を取り出す彼。



誠実そうだし、見るからに勝ち組という感じの人。



多分出世街道を進むエリート……




安月給なんて、きっと謙遜だ。