「名前は?」
『……』
「聞いてもいい?」
『……松本……紗希』
「松本紗希か」
確かめるようにあたしの名前を呼んだあと
「ちょっと待ってろ」
彼はそう言うと、暗闇の中を走って行った。
温もりで包まれていたあたしの頭は、手を離されたことで一気にまた冷たくなる。
待ってろって言われて、このまま待ってるのも…
『……』
「聞いてもいい?」
『……松本……紗希』
「松本紗希か」
確かめるようにあたしの名前を呼んだあと
「ちょっと待ってろ」
彼はそう言うと、暗闇の中を走って行った。
温もりで包まれていたあたしの頭は、手を離されたことで一気にまた冷たくなる。
待ってろって言われて、このまま待ってるのも…



