Love*Note~先生に恋した21ヶ月~

「泣いてるのか?」



彼は、あたしの濡れた頬にスラリとした手を伸ばした。



温かい手が、あたしの冷たい頬に触れる。




あたしは何故かそれを拒まなかった。




きっと泣いている捨て猫に本能的に手が伸びてしまうような感覚だったのだろう。



そこには一欠けらの下心もなかったはず。



見るからに中学生という風貌のあたしは、ただの子供に見えたんだと思う。





けれど、冷めきったあたしの心に熱をもたらすのはわけもなかった。



その熱が体中を埋め尽くした時





『ううっ――――……』