Love*Note~先生に恋した21ヶ月~

『……』




本当は少しだけ気付いていた。



翼の気持ちに。




成瀬先生と瑶子ちゃんが恋人同士と知ったあの日。



あたしが抜け殻の様な状態で家に着いた時、タロウは泣いていなかった……




それなのに、気付いたら翼が隣にいた。



あのときこそ1人だったら、あたしは何をしていたか分からない。




明確ではないけれど、それも一つの“愛”なのかもしれない。




いつだって、気付けば隣に翼がいる。



こういう翼の“しつこさ”も嫌いじゃない、なんて思っている自分がいた。