Love*Note~先生に恋した21ヶ月~

ぎこちない仕草で瑶子ちゃんを慰めている成瀬先生に笑みを零すと


あたしはそっと美術室を後にした。




すがすがしい気持ちだった。



泣いちゃうかな……

そう思っていたのに、不思議と涙は出てこなかった。




頭の中でイメージしていた以上の感情。


心の中には爽やかな風が吹き抜けた。





軽やかにステップを踏みながら、階段を降りようとした時――






「工藤っ!」