気付けば、真っ赤に染まった夕陽が川の向こう側へ沈もうとしていた。



サッカーをしていた少年たちが、自転車に乗ってバラバラと土手の沿いの広場を後にする。




そろそろ行こうかな……



あたしもスカートの汚れを手で払うと、勢いよく立ちあがった。




一直線にダッシュする。学校へ向かって。





“遅くない”



志摩先輩の言葉を勇気に。