Love*Note~先生に恋した21ヶ月~

幻覚は終わらない。



ほんの一瞬の出来事なのだろうけど、随分長い時間に思えた。






「………工藤……」




"男の人"があたしの名前を小さく放ったとき。



あたしは瞬時に踵を返していた。





――嘘だッ。



絶対にあり得ない!!




いつかのように。



全てを真っ白に変えたくて、とにかく走る。