Love*Note~先生に恋した21ヶ月~

「俺はいつから工藤の担任になったんだ」



書店から連れだって外に出た後


成瀬先生があたしに向けて言った第一声。




『だって……』




あたしは成瀬先生に視線を注ぐけど、成瀬先生は正面を向いたままでその瞳は合わない。



一度も染めた事のないという、漆黒のツヤのある髪が春の風に乗ってサラっと揺れる。



『迷惑だった?』


「…打ち合わせ中だった」


『じゃあ何で来てくれたの?』



あたしよりいくらか歩幅の広い成瀬先生に追いつくようにと、いつもよりも足早に歩く道。