「…なんで?」
日奈を教室に入れた後、上条がドアを閉める。
「なんでって…
上条くんと仲いいから気になって…」
きょとんとした表情を向ける日奈に
上条が顔をぐっと近づけて…
日奈の顔がどんどん赤くなっていくのを確認してから
少し端をあげた口を開いた。
「…『気になって』?
オレ以外の奴が気になるんだ?」
上条の意地悪な言葉に
日奈が慌てたように口を開こうとして…
でもあまりの至近距離に何も言えずに
首を横にぶんぶんと振った。
真っ赤になった日奈を見つめた上条が満足気に
ニッと笑う。
「…おまえはオレだけ見てればいいんだよ」
そう言って日奈の頭をポンと撫でた。
日奈は上条の言葉に少し膨れて…
でも照れたような笑顔を作って上条の後を追う。
教室では無口でクールな上条が
2人になると
嫉妬深いところやイジワルなところを見せる。
『特別』だと言われているような上条の態度が
日奈にとっては嬉しかった。
『ツンデレ好きなの??』
興味津々にそう言った恵理子の言葉が浮かんで…
日奈が苦笑いをこぼした。
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