【短編】甘口キャンディー



中から出てきたのはやっぱり星型の飴で…

上条が呆れて笑った。




「舐める?」


そう聞いてきた日奈に上条が首を振る。


つれない上条に日奈が口を尖らせながら飴を一粒口に入れた。



「おいしいっ」


子供みたいな日奈に笑みを浮かべながら上条が机に寄りかかる。




そして目に入った時計の針を見つめて…


「…おまえ昼飯食べた?

オレまだなんだけど……」



日奈を振り返った途端に…

日奈の少し潤んだ大きな瞳が飛び込んできて…






日奈の唇が…

上条の唇に触れた。








………――――――










そしてゆっくりと唇が離れて…


上条の目に

恥ずかしげに顔を赤く染めた日奈の顔が映った。




「…日奈?」


「飴、ありがと…


大好き…」




照れたように笑う日奈に

上条が顔を緩めて…




日奈の腰に腕を回して抱き寄せる。



「あんな礼じゃ全然足りないんだけど…」



ぎりぎりまで近づいた上条を
日奈が少し困ったように見つめる。



「でも…飴舐めてるし…

…甘いよ?」



「…オレの2時間無駄にした価値がその飴に本当にあるんだか


確かめてやるよ…」


「え…?」



日奈が聞き返そうとした瞬間に上条が日奈の唇を塞ぐ。


「…ん…っ」



日奈の甘い声に混ざって飴の甘ったるい香りが鼻をくすぐる。


日奈の口の中にある星型の飴を探って…

上条がふっと笑みをこぼす。




予想を裏切らない甘さの飴に酔いしれるように

2人でキスを交わした。









FIN





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