部活が終わってから
上条は武田に教えてもらった店の場所を訪れた。
そこには想像以上の異空間が広がっていて…
こんな店に入る自分が少し可哀相に思えてくる。
『twinkle』
大体にして店の名前にも思わず顔を歪めたくなる。
『輝く』
『キラキラ』
そんな意味がある事を武田のメモが丁寧に教えていた。
星をモチーフにしたようなキラキラした店構えに
上条の足が完全に止まって…
頭を抱える。
頭の中に
『帰る』
『入る』
2つの選択肢がぐるぐる回る。
店を見た時から
『帰る』の方にだいぶ天秤が傾いていて…
だけど…
日奈の喜ぶ顔が頭に浮かんで…
…クソッ
思わずニヤる顔を片手で隠す。
そして…
大きく息を吐き、顔をしかめてから
店のドアを開けた。
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