本能的に、身の危険を感じた私は、足が震えていた。

でも、気付かれないように出来るだけ大きな声でその男に告げる。



「も、もういいよ!私が出て行くから!!」


男の横を通り過ぎた…その時だった…



後ろから、抱きしめられる。




一瞬で、全身に鳥肌が立つ




「い、いやあッ!!はな、離して!!」




暴れる私をさらにきつく抱きしめる男。





『もう少しだけ…こうさせて…これ以上は、何もしないから… 頼む…

…寂しいんだ…』




泣いてるような、震えた声で、言った男。






私はそのまま抵抗をやめていた。





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