「行くぞ」 おでこから… 耳から… 真っ赤になってそうだった。 長い廊下を、一歩一歩確実に歩く。 段々照明が暗くなって。 突き当たりを右に曲がってすぐ。 立派なドアがあった。 その前に二人のスーツ着た人たちが立っていた。 「ようこそいらっしゃいました、ぼっちゃん。旦那様がお待ちですよ」 若干おじさんの方の人があたしたちを見て言った。 黒いスーツを動かすことなく扉を開ける。