暗がりの夜だから



立っていられなくなり、そっと屋根の上に腰を下ろす。

けれども…―、やっぱり込み上げてくるのは涙だけで。

夜空にぼうっと灯る月は、一変して私を哀れむように見つめている。

…―また、涙が溢れる。