暗がりの夜だから



少し歩くと、小さな明かりが煌々と灯る、繁華街に出た。


―……繁華街は、義父さんの街とそう変わらなかった。

すれ違う人々は、酒臭く、いかにも自慢気な顔をして歩き去っていく。

やっぱり、繁華街はどの街でも、金持ちの自慢話の場なのであろうか…―。