1人暮らしを始めたばかりのアパートまで、タクさんは送ってくれた。 「ごめんね、せっかく部室来てくれたのに、大した案内もできなくて」 「いえいえ、楽しかったです」 「そっか、よかった」 ほっとしたようにタクさんは言う。 その柔らかい表情が、なんだかこっちまでほっとさせる。 「また、来てね」 「はい、絶対行きます!」 勢い余っておっきい声が… ふっと笑ってタクさんは 「是非とも」 大人の男の人の顔をした。 ドキリとしたけど、そんなそぶりをするのは恥ずかしいからごまかした。