夜が明けて朝がくる。 結局一睡もできなかったあたしは、 のそのそとベッドから這い出た。 ふと机の上の箱に目がとまる。 ずくん、と胸が痛かった。 タクさんが、買ってきてくれた頭痛薬。 頭が痛いなんて、しょうもないウソだったのにね。 それなのに。 あなたの優しさは、 あたしを苦しくさせるんだよ、 タクさん。