「じゃあ、なんで行かないの?そのサークルの部室にさ」
それはこいつもわかってることだった。
「まぁ、美生には彼氏いるもんね~」
……なかなかイヤミなやつだ。
そう、私には高校生の頃から付き合っている人がいる。
しかも彼は年下で、まだ高校生。
来年受験だから、大学生になるにはまだ1年くらい後だ。
「どうすんの?愛しの“タクちゃん”は」
またまたイヤミな感じで梢がつつく。
「どうすんのって…あたしは、タクちゃんが彼氏だから、どうもこうもないよ」
「ふーん、まぁ後悔しないようにしなよ」
…“タクちゃん”と、“タクさん”。
あの日、タクさんの名前を聞いたとき、心臓がどくんとした。
偶然だけど、
2人とも同じ「卓(スグル)」という名前で、呼び方もおんなじだったから。
タクちゃん…
あたしたちには、“約束”があるから、
大丈夫だよ…?



