普段から気持ちは極力リラックスさせているのだった。


 法廷に立つときは真剣勝負だが……。


 弁護士稼業も慣れてくる。


 案件を扱うごとに。


 そして時が流れる。


 江美と一緒に行く旅行の日が近付きつつあった。


 休みが取れる三月半ばまでもうすぐだ。


 島の情報は予め入手していたのだし、航空券やホテルなどは彼女が予約してくれていた。


 ただ待つだけである。


 出発の日を。