ONESTAR

ねーちゃんは、窓の外を見て、

相変わらずの土砂降りなのを確認し、

もう一度時計を見る。

終電はもう出てる。

1時間覚悟すれば、

歩いて帰れない距離でもないけど、

この大雨だ。

「泊まってったら?」

そう呟いた俺に、

ねーちゃんが物凄い勢いで振り向く。

「親父とお袋なら戻って来ないよ。温泉行くって言ってたもん。」

歩いて帰ると言いかねないねーちゃんに布石を打つ。

タクシーを使うって言うかな?

でも、ねーちゃんちは、電車だと二駅なのに、

車だとここから大きく迂回しないと帰れない上に、

深夜料金だ。

バイト暮らしのねーちゃんには痛い出費だと思うけど。