俺は、ぼんやりとソファに座るねーちゃんに、コーヒーを運ぶ。

店長とナツキの話してた通りだ。

今日のワイン、なんか適当に仕入れた中の一本らしいんだけど、

頼む人頼む人がほぼ100%ぐでんぐでんに酔っ払って、

タクシーを呼ぶハメになるので、

仕入れるのを止めるって。

名前の響きがかわいいのと、

甘い飲み口でグビグビ飲めるらしいんだけど、

意外とアルコール度数が高くて、

帰ろうとしたら立てないってパターンらしい。

もちろん俺、それ買ったんだけどね!!

「ねーちゃん、雨酷いしさ。そんな酔ってたら危ないよ。もう少し居なよ。」

「そんなに飲んでないのに……疲れてるからかな……。」

「そうだよ、きっと。」