思った通り、
ねーちゃんはかわいい女の子をそつなく演じていた。

スズキの超しょうもないオヤジギャグに笑ってやり、
店長の料理を褒め、昨日まで行方不明だったと言うナツキのボーイズバーで働いていた時の武勇伝に相槌をうつ。

よく笑い、よく食べて、俺たちのいるカウンターが店の中で一番賑やかだったけど、
一生懸命、「元気でかわいい女の子」と言うキャラクターを演じているねーちゃんを、


俺は、
痛々しくて見ていられなかった。

どうしてだ、ねーちゃん。

あんたよりも、こんな男の方がいいなんてやつのどこがいいんだよ。