ねーちゃんは、いつものジーンズにTシャツと言うスタイルで、

恋敵に会うにしては張り合う気なんて全然ない格好だった。


ねーちゃんはきっとまた完璧に演じて見せるのだろう。

帰ってきた店長の彼女に笑顔で「お帰りなさい。」と言い、

その笑顔のまま店長に「良かったですね。」と言うのだ。

それからかわいい女の子をひたすら演じて食事をして、店を出て、

「今日はありがとう。」と俺に言うだろう。

そうしてきっと、もう、俺を呼び出すこともない。