「実は、毎年7月の30日から8月1日の3日間に泊まりで海行くんだよ」


「海…」




海か…


初めて行ったのは数年前で、あまり印象のないそれ。


見たことはあったけれど、実際に傍で見るのはその数年前が初めてだった。




「実はね、7月30日は大河の誕生日、8月1日はタカの誕生日なんだ」




颯の台詞に、向かいのソファーに座っている大河を見る。


ちなみにタカは台所に引っ込んでいる。




「だったらなんだよ」


「ううん、別に。なんとなくそっち見ただけ」




大河は自分が話題に上がって照れているのかなんなのか、ふいと顔を背けている。




「俺達が幹部になる前は日程決まってなかったんだけど、幹部になってからはお祝いもかねて行くんだよ。人も結構な人数連れて行くしね」


「へえ…」


「今回は結構下の奴等もいつも以上に楽しみにしてるらしいんだっ」




隼が嬉しそうに言う。


でも、




「何で?」




何がそんなに楽しみなんだろう。




「そんなの、真梨の水着姿が楽しみに決まってるじゃん!!」