それにしても、スーツ姿のみんなはいつもと雰囲気が違って、一段とかっこいい。

特に蓮はストライプの入った紺色のスーツを大人顔負けに着こなしていて、すごく似合っている。

髪もしっかりセットしていて、いつもと違う蓮にドキドキしながら車に揺られた。



しばらく走って、大きなホテルの前に着く。

この辺りで一番大きな駅のそばにある、一流ホテルだ。

大きな病院の院長の息子って……わかってたはずだけど、改めてタカの家の凄さに気づく。

場違いすぎて足がすくむけど、ホテルマンらしき人に車のドアを開けられれば、出ていくしかない。

先に出た蓮にエスコートされ、車から降りた。



ホテルマンの男が、ほう、と息をつく。

タカと颯、蓮とあたし……自分で言うのもなんだけど、みんな美形だからね……。

なんかもう、すでに目立ってる気がする。

そのまま蓮にエスコートされ、ホテルに入っていく。

受付を済ませれば、すぐに会場へと案内された。