キミがいなくなるその日まで




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『ってか、なんでここでやる訳?』


今日は休日の日曜日。朝からカズキが来ていて私の病室に居座っている。そして何故か宿題を持ってきてここで勉強中。


『あ、カズキ君間違ってるよ。ここはね……』


しかもシンまでその勉強会に参加している。

まぁ、正確にはカズキに教えてるって言った方がいい。


『わ、解けた!シンお兄ちゃん頭いいんだね!
うちのお姉ちゃんなんて勉強全然ダメだし』


『でも俺、学校に通った事ないから全部独学だよ?』


いやいや、私だって小学3年生の勉強ぐらい出来るし!しかもシンお兄ちゃんってなに。

いつの間に仲良くなったんですか。


『これから宿題出たらシンお兄ちゃんに手伝ってもらおーっと』

『カズキ』


私は今月号のファッション雑誌を読みながら鋭い視線を弟におくる。それを見たシンはカズキをかばうように間に入った。


『まぁまぁ。それに俺は少しコツを教えてるだけで解いてるのはカズキ君だよ。ね?』


『そうだ、そうだ、』


───ちっ。だったらシンの部屋でやればいいじゃん。これじゃうるさくて昼寝も出来ない。

私はパタンと雑誌を閉じてベッドから起き上がった。


『ちょっと売店に行ってくる』


不機嫌気味に部屋を出たけど本当はそんなんじゃない。カズキがシンになついてるのを見て嬉しいとさえ思っていた。