今日の私はなんか変だ。自分でも分かってる。


こんな事をシンに言って私は何がしたいんだろう。自分の気持ちを理解して欲しい?分かるよって言って欲しいの?

呆れるぐらい私は馬鹿だ。


『マイはした事あるの?』


返ってきたシンの言葉に私は戸惑った。自分で仕掛けた地雷を踏んでしまったような気分。



『…………あるよ。17だもん、それぐらいある。まぁ、好きな人とかそういうんじゃなかったけど』

こんな話をしたらシンは私を嫌うかもしれない。


だけど、シンの目に映る私だけが真実じゃないよ。汚い部分も間違った事も全部含めて今の私なの。


『死んだ後で後悔なんてしたくないから興味があるものは出来る内にしておきたくて』

『………』


『でも別に大した事じゃなかった。なんか変わるのかなって思ったけど全然だし、こんなもんかって感じ』


私ってこんなにお喋りだったっけ?

多分シンだから、

シンだから聞いて欲しい。


『………結局さ、ないものねだりなんだよね人間って』


その言葉を口にした瞬間、少し泣きそうになった。


『したかった事をしたらもういいやって思えたり、欲しかった物を手に入れたら意外と使わなかったり』

ここにいると欲が湧かないから余計に「あれは無駄だったな」とか「あれは必要なかったかも」って思う時がある。

でもそれはきっとここで生活してるから。