でも私の心臓がドクンと1回鼓動する度に、
世界のどこかでドクンと心臓が止まる人がいる。


明日が来ると思っていたのに
来なかった人がいる。

居るのが当たり前だと思ってた人が
急に居なくなったりする。


彼女にしてやると言ったくせに
どこか遠くに行ってしまった人がいる。


─────「マイ」

二度とその声を聞かせてくれない人がいる。


生きるって当たり前の事だけど全然当たり前じゃなかった。1年前の私は運命なんて変えられないって思ってたんだ。

でも自分の行動、自分の選択で運命は何通りの道にも分かれるって知った。


あの時、臓器提供を拒否していたら私はきっと
こんな風に空を見上げられなかった。


適当に生きられればいいって思ってた私が適当に生きられなくなった。

ううん、適当に生きてちゃいけないって思った。