せめて、チャイムを押して、玄関から入っていただきたい。 「ん?どうしたの、みぃちゃん。」 そう言ってアイツは、あたしなんかに目もくれず。 持参したのか、横にあったポッキーに手を伸ばして、あたしの少女漫画を読んでやがる。 本当に、良いご身分。 っていうか、ベッドでお菓子を食べるのはやめて。 『…なんでもない。』 だけど、長年アイツと一緒にいたあたしには、奴が一筋縄では言うことを聞くわけないことなんか、わかりきっていて。 ため息混じりにこめかみを抑え、あたしは奴から目を逸らした。