腕を組んで見せたりして、睨みを利かせてみたけれど。 やっぱり颯は、嬉しそうに笑っていて。 どんなに強がっても、バレバレなんだと思った。 だって、ずっと一緒にいたんだもん。 わからないとこも多いけど、他の人よりはずっとたくさんの時間を共有していて。 あの10日間でまた、颯の色々な一面を知ることができて。 ―…何より、あたし。 どんなにツンツンしていても、『颯に会えて嬉しい』って心が叫んでる。 こんなんじゃ、颯にバレバレだ。