なんとなくだけど、今日はアイツの顔を直視することができない。 アイツの横顔が視界に入れば、昨日の出来事が頭に浮かんで。 あぁ、あたし、アイツの前で泣いちゃったんだなって。 泣き顔を見せてしまったんだなって。 心の奥を何者かにくすぐられたように、恥ずかしくなるの。 こんな顔が真っ赤になった状態じゃ、アイツと話せない。 『聞こえてないからっ!』 そう言って、ついにはダッシュをするあたし。 廊下に貼ってある「廊下を走ってはいけません」ポスターなんて、クソくらえだ。