少年少女は夢を見る



400円もするアイスに、思わずうげっという声がこぼれる。

「そんな声出しちゃダメだよ奈里ちゃん。ただでさえ女子力低いのに」

「誰が干物女子だって?」

「そこまで言ってないけど」


でも勝負に負けたのに買わないっていうのもまたひどいし…。

ぶつぶつ不満を言いながらレジでアイスを持っていく。

ただでさえ少ないお小遣いがどんどん減っていく。


「奈里ちゃんって変な所で男らしいよね」

おいしそうにアイスを頬張りながら言われた言葉に、喜んでいいのか悪いのか。

あーぁ、あそこで必殺技出しとけばよかった。