「死にたい、奈里ちゃん」
ぽつり呟くと奈里ちゃんがジュースを飲みながらため息をつく。
「またそんなこと言ってるの?」
いつものようになだめてくれることを期待していたのに、今日の彼女の目は何だか厳しい。
「頼。その言葉の意味、わかって使ってる?」
どうして、いつもはそんなに怖くないじゃない。
もっと優しく俺の自殺願望を抑えてくれるじゃないか。
「死ぬってことは、もう誰とも話せなくなるってことなんだよ?
頼は、私と話せなくなってもいいの…」
段々彼女の声が勢いを失くしていく。
つられるように顔を上げれば、苦しそうに頭を抱える奈里ちゃんがいた。