【短編】甘口チョコレート


「待ってっ…」


「…なに?」


目を合わせるのも恥ずかしいほどの至近距離で顔を覗き込まれて…

日奈が顔を赤くしながら小さく口を開く。



「その前に…好きって言って?」



日奈の言葉が上条が一瞬真顔になって…

すぐに顔を緩めた。



「そういや、言ってなかったんだっけ(笑)」


「そうだよっ…

一度も言われたことないもん…」


拗ねたように俯く日奈に上条が優しく笑いかけて…


日奈の顎に手をかけて顔をあげさせた。



日奈の目に優しく笑う上条が映る。




「…篠原が好きだよ」




同時に落ちてきたキスに…

日奈が赤くなりながら目を閉じる。







「…ホワイトデーにはオレやろうか」




平気な顔をしてそんな事を言う上条に…


やっぱり余裕なんかない日奈が上条の胸をぽかぽか叩く。




「帰るか」


そう言って差し出された上条の手を

日奈がうれしそうに握った。






END

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