【短編】甘口チョコレート




「オレてっきりそうなんだって思ってたから
学校でもクールにして

篠原の前でもわざとそっけない態度とって…


…もっと早く言ってくれればよかったのに」


抱き締められたドキドキで

上条の言葉に返事なんかできる状態じゃない日奈が
やっとの思いで思考回路を働かせる。



「だって…そんなの知らなかったから
すっとそれが上条くんのスタイルなんだって思ってたから…」


しどろもどろになって言う日奈を
上条がふっと笑う。



「今までごめんな…

これからは電話もするから。


部活のない日は一緒に帰るし、
休みの日も会おうな」


頭の上から信じられないような上条の言葉が降ってきて…

日奈がぶんぶんと頭を上下に振った。



そんな日奈をまた上条が笑って…


抱き締めていた腕を緩めた。



「今まで我慢してきた分…

ちょっとだけもらってもいい?」



上条が日奈の頬を触りながら言って…


頷きかけた日奈だったが慌てて顔をそらした。




.