【短編】甘口チョコレート



~上条~


「あのっ…

付きあってください」


日奈の言葉に

まさか告白だと思っていなかった上条が顔を歪ませた。


委員会で一緒になってから
なんだか犬っぽい従順な日奈を可愛いとは思っていた。


球技大会で初めて話した時も
絆創膏を差し出しながら子供みたいに笑う日奈に思わず笑みがこぼれたし


委員会の仕事を断れずに1人でやってるのを見つけた時は
なんとなく気になって部活を遅刻してまで手伝って…


いつもなら自分から話しかけたりしないのに…


そして

「ありがとうっ」


その言葉と一緒に返ってきた笑顔に…

少しだけ胸が高鳴ったのを感じていた。




だけど…



日奈の好きなのは学校でのクールな自分であって…


そんな思いが浮かび、顔をしかめた。



クールな面を持つ反面、本当は独占欲が強く子供っぽい自分を知っていたから。



でも…


「ごめんね、迷惑だよねっ」


慌てて告白を取り消そうとする日奈を目の前に
勝手に口が動いた。


「…いいけど」




そこから

上条の葛藤の日々が始まった。





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