「……夕莉」



「はいっ??」



「今から契約終了の誓約書にサインしろ」



「……誓約書??」



「ああ。もともと1ヶ月の契約恋愛が終わる時に、書いてもらおうと用意しておいたものだ。今からそれにサインだけしてくれればいい」



「……なんだかよくわかりませんが、わかりました」



「契約恋愛が終わる前に終わっちまったな。……でもこれで俺たちはもう本当の"恋人"になれる」



「……そうですね」



生徒会室に入った俺は、机の引き出しの奥から誓約書を取り出した。



……まさかこんな早くにこれを書くことになるなんて、思ってなかったぜ。