会話が成り立たないあたり、完全に意思がぶっ飛んでいるらしい。
狐面がなければ、目が据わっている冬月の顔を見られたであろう。
退くつもりないと見抜き、秋月が刀を押した。蜘蛛切ごと、冬月が草履で二の足を踏む。
「ちょ、兄弟ケンカにしてはやりすぎだよ!」
「止めないどいてぇ、依子はん。こうなったら、すこーししつけないとダメやろうから」
幽霊のようによらりくらりと体制を立て直す冬月。
「兄さんは、そないなおなごの味方をするん?兄さん、僕や。兄さんがだーい好きな僕どすえ。刀しまってぇな。兄さんに馴れ馴れしいそいつ殺すからぁ」
「やれやれ、前は母さんやったかなぁ。ただ僕が母さんと出かけただけで、帰ってきたら部屋が刻まれておったなぁ。懐かしいわぁ」


