「……っ!」 「昶!?大丈夫!?」 いきなりの激痛に昶はお腹傷を押さえた。 なんだ…この嫌な感じ… 血が沸騰するように熱い…! うずくまる昶を放心状態の 晴輝が見ていると、 陰陽師の見鬼で昶の周りに 嫌な気が立ち込めているのが解った。 「昶!!」 手がつけられない晴輝は、 おどおどしながら昶を助ける方法を考えたが打つ手がない。 これは大人数の陰陽師でも 気を押さえられるかわからない。 これほどの邪悪な気は 初めてだ──!