「…それは災難だったわね。校長には連絡をしておいたから、どうにかしてもらいなさい。」 「ありがとうございます。…何から何まで、お世話になってすみません。」 10分前。 寮の入り口で騒いでいたところを、偶然お母さんの知り合いだという千尋先生に助けてもらった。 神崎千尋(かんざきちひろ)先生は、お母さんとお父さんの同級生らしい。 年とはかけ離れたルックスでスラッとした美人の保健医さんだ。