「樹?」

竜に言われて、僕ははっと我に返った。



「…ん。」

竜を見て微笑むと、竜も何かを察したように頷いた。




「俺もお風呂入ってこよーかな!たまには裸の付き合いも必要やでな!」

ニカッと笑うと、竜はそういってリビングを出ていった。



…裸の付き合いって。
確かに、この寮のお風呂は割と大きい。
だから入れなくはないだろうけどさ…。





「うわっ竜!なんだよ、入ってくんなよ!」

「たまにはえーやんか!」


…やっぱり。
遥季の悲痛な叫び声が、お風呂場にこだましていた…。