「…まさか、」
「ずーっと行きたかったんです!寮から出る機会あんまりないし、友達はみんな夏休みは帰省中だし。」
棗さんはおもいっきり顔をしかめる。
私が棗さんを連れてきたお店…
それは、最近噂のカフェだった。
ただ…お客さんは女の人ばかりの、可愛らしいカフェだ。
「やな予感はしたけど…これって拷問じゃ…」
「はい、行きましょうね〜♪」
心底イヤそうな棗さんを引っ張って、私はお店に入った。
ん〜、コーヒーとスイーツの香りがなんとも言えない!
「バニララテとー…あ、あとミルクレープ一つ!」
いそいそと注文していると、後ろに人影。
「あと、カフェオレ一つ。以上でお願いします。」
「はいっ、1250円になります!」
棗さんが私の後ろから店員さんに注文すると、女性店員さんが明らかに頬を染めて棗さんに言う。
「え、あ…」
「ほら、あんたどんくさいから。俺が払った方が早い。」
私が戸惑っているうちに、棗さんがプレートを受け取って、ついでに私の手もとって、空いていた席へと連れていかれた。

