「ゆー…と?」 ゆっくりと夕都のいるベンチへ近づくと、夕都はすやすやと寝息をたてて眠っていた。 ダメだと分かっているのに… それなのに、稀に見る夕都の無防備な寝顔に、私の心は揺れ動く。 「夕都、夕都…」 自分の邪念を追い払うように、私は夕都の体を揺する。 …全然起きない。 …そう、思ったときだった。 「釉梨…」 夕都の呟いた寝言が、私の耳で反芻する。 そして、次の瞬間、立ち尽くしていた私の腕を夕都が引っ張った。