「ひっより〜〜〜んっ!!」
お昼休み、いつものように友香と華と一緒にお弁当を食べていると、ドタドタという足音が私の名前をよびながら廊下を駆け抜けてきた。
「…ひよりんって、陽依のことだよね?」
華が若干怪しそうに私に聞く。
「…多分ね。」
私は華にただただ苦笑いを返すしかない。
「この声…」
隣でパンを頬張っていたたっくんが嫌そうに顔をしかめながらそう呟いた瞬間、スパーンという軽快な音と一緒に教室のドアが開いた。
「ひよりん!!」
「…竜君…。」
とびっきりの笑顔で私の名前を呼ぶ竜君に、私はため息でお出迎え。
…さらに私のクラス内での立ち位置がおかしくなった気がする…。
「ひよりん!!俺、食堂で1日10食限定の桜凛プリンを手にいれてん!!で、ひよりんにおすそわけしよう思って!」
竜君の発言に教室内がザワリと騒めく。
…桜凛プリンっていうのは、桜凛学園の食堂で作られている1日10食限定の幻のプリンのこと。
初等部から大学院まである桜凛学園の食堂だから、入手はほぼ不可能に近い…らしい。

