「わたし…っ」
「陽依…」
泣き叫ぶ私の体が、ふっと温かい体温に包まれる。
「なつ、めさ…」
「…。」
棗さんはなんにも言わないかわりに、さらに私を抱き締める腕に力を込める。
その温かさに、私はさらに泣いてしまう。
「それに…みんな、私の存在で苦しんでる…。私が釉梨さんにそっくりだから、みんな釉梨さんの死を嫌でも思い出してしまうでしょう…?」
抱き締められたまま、私は呟くように言葉を紡ぐ。
…私がこの寮にいることで、みんな、悲しい出来事をいつも思い出してしまうんじゃないのかな…。
そう考えると、初めてこの寮に来たときのみんなの表情も、ずっとよそよそしかった遥季の反応も、もっともだ…。

