ガチャリ

千尋先生が扉を開くと、立派な玄関が現れた。

そこは大きな広間のようになっていて、階段が左右対称にあって、二階に繋がってる。




「あれ〜、どうしたの千尋さん。…後ろの子は?」


淡い茶色の、フワフワした髪の男の人が階段から声を上げた。





「あぁ拓海、ちょうど良かった。荷物を運ぶの手伝って。」



…千尋先生の知り合い、かな?



少し不安に思いながら二人のやりとりを私は黙って聞いていた。